アレルギー外来

PAE当院では、アレルギー専門医がアレルギーエデュケーターとともに、アレルギー疾患の治療や生活指導を行っております。

 こどもの主なアレルギー疾患には、食物アレルギー気管支喘息アトピー性皮膚炎花粉症などがあります。それらの疾患の症状や当院における検査、治療について説明致します。

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 食物アレルギーではじめて受診される方へ

食物アレルギーではじめて受診される場合、これまでの経過や食歴などについて詳細にお話を伺うため、ある程度の時間をとって診察をさせていただいております。
そのため初診の方、あるいはかかったことがある方でも、食物アレルギーについて初めて相談される方は、前もってお電話(TEL 028-622-7337)で受診の日時を予約していただくようお願い致します。
 
なお、木曜日の午後、土曜日の午前中は通常診療で混みあうため、食物アレルギーの初診受付はお断りしております。
クリニックに直接お越しいただいても、診療できませんので、ご了承下さい。
 
2回目以降の受診の方、症状の落ち着いている気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーの方は、一般診療の時間帯での診察も可能です。
 

食物アレルギー

 食物アレルギーは、ある特定の食べ物を食べた後に、皮膚の赤みやじんましん、かゆみ、咳、ゼイゼイ、吐き気や腹痛などが生じる病気です。症状は軽いものから、症状が進んでショックの状態に陥るほど悪化してしまう場合まで、様々です。
 まずは、原因食物を同定することが大切です。
 詳しくお話を伺い、原因食物を推定し、血液検査や皮膚テスト(プリックテスト)、食物経口負荷試験などを行います。
 血液検査の短所は、アレルゲンではないのに、陽性に出てしまうこともあることです。
 その場合、プリックテスト食物経口負荷試験が有効です。
 原因食物がわかれば、必要最低限の除去食を行います。
 食品によっては、メニューや調理法の工夫、代替食の提案などお話します。
 また、原因食物を食べてしまったときの症状をよく考慮して、間違えて食べてしまったときの対処法を指導致します。
 原因となる食物によって、今後の検査の方針を提案し、適切な時期に解除するよう経過をみていきます。
 必要に応じて、保育園、幼稚園、学校における除去食の指示書の発行を致します。
 アナフィラキシーを生じるお子様に対しては、エピペンを処方し、使用法や使用するタイミングを関係者の皆様に習得していただけるよう指導致します。
 今まで症状が出たことはないけれど、心配だからなんとなく除去しているという保護者も多く、その場合も適切な検査をして、今後の食生活のアドバイスを致します。
 原因食物がまったくわからない場合や食物経口負荷試験をご希望の場合は、詳しいお話を聞きますので時間がかかります。アレルギー外来をご予約いただくか、事前にお電話をいただければ有り難いです。
 再検査や証明書発行は一般診療の時間でも対応可能ですし、アレルギー外来をご利用いただても大丈夫です。

 

アレルギーエデュケーター

 小児のアレルギー疾患を総合的にとらえ、適切な患者教育や指導のできる専任のメディカルスタッフの育成を目指し、日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会が2009年度より開始した資格認定制度により認定された看護師で、当院には2名在籍しています。

 

プリックテスト

test01 アレルギー症状を起こす原因となるアレルゲンを判定するための検査で、過分反応を生じてもすぐふきとることができ、乳幼児にも行える比較的安全な検査です。
 アレルゲンエキスを1滴滴下した箇所を1回プリックして(軽くキズをつけて)検査します。15分後に皮膚の反応をみて判定します。
 偽陽性もあるので、他の検査やこれまでのアレルギー歴などと併せて、総合的に判定します。

 

食物経口負荷試験

gallery09 当院では、食物アレルギーの原因となる食物の診断や除去食の解除ができるかの診断のために食物経口負荷試験を行っています。
 完全予約で事前に負荷食品の詳細な打ち合わせを行います。検査の内容を説明し、承諾書をいただきます。
 検査開始は10時からです。検査日は月曜日、木曜日、金曜日で、1日1組のみです。トイレがある完全個室で行います。兄弟と一緒においでいただくことも可能です。
 負荷食品は、医師の指示したレシピをご用意いただいております。

 当院は平成25年9月までに234例の食物経口負荷試験を行ってきました。外来での検査ですので、重症度が高い場合は、他の医療機関にご紹介致します。
 あらかじめご了承ください。

 

■負荷食品の例

 アレルギーの度合い、好き嫌い、食べられる量などを考慮し、負荷食品を事前に保護者とご相談いたします。

 

アナフィラキシーとは

 即時型食物アレルギー反応の中でも、じんましんだけや腹痛だけなどの一つの臓器にとどまらず、皮膚(じんましんや発赤、かゆみ)、呼吸器(咳、くしゃみ、ゼイゼイ、呼吸困難)、消化器(腹痛、嘔吐)、循環器(脈が速い、血圧低下)、神経(活動性の低下、意識の変化)など複数の臓器に重い症状があらわれるものをアナフィラキシーと呼びます。

 

気管支喘息

 こどもは、ぜんめい(ゼイゼイ)を引き起こすことが大人よりも多いです。それは、こどもの気管支が細いなどの形態的、生理的な特徴が原因だったり、ぜんめいを引き起こしやすいウィルスにかかる機会が多いということも関連しています。これらが原因のこどもは、年齢とともに症状が改善していくことがほとんどです。しかし、アレルギーが原因で喘息を引き起こしているこどもの場合は、前者に比較すると症状が出なくなるまで時間がかかることが多いです。
 まずは、アレルゲンがあるのか、感染症があるのかなど考慮し、喘息と誤解されやすい他の病気の有無も確認します。
 アレルギーの検査は、血液検査が主です。発作時は酸素飽和度を測定し、重症度を判定します。大きなお子さんは呼吸機能検査(フローボリューム、呼気NO測定)も施行しております。
 お子様の症状の重さ、症状のおこしやすさ、アレルギーの有無、生活環境などを考慮して、適切な治療を考慮します。
 ぜんめいが生じたときは、まず、症状を改善する発作治療が優先されます。繰り返しぜんめいを生じる場合は、環境整備、生活の見直しとともに、予防治療を行います。
 予防治療は、重症度によって治療内容が異なります。
 その中でも吸入治療は大切な役割を果たします。お子様の性格やライフスタイルに合わせ、吸入薬や吸入方法など、お薬の効果が十分に発揮できるよう選択致します。
 こどもの喘息は大きくなるにつれて、改善することが多く、また、症状が残る場合も、適切な治療を行えば、治療の進歩のおかげで副作用の心配なく、様々なスポーツに挑戦することも可能です。
 気管支喘息の診察は、一般診療、アレルギー外来どちらでも対応が可能です。

アトピー性皮膚炎

 「赤くなる」「小さいブツブツができる」「皮がカサカサむける」「皮膚が厚くなる」「かさぶたができる」などといったかゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
 慢性的とは1歳未満であれば2ヶ月以上、1歳以上であれば6ヶ月以上継続している状態をさします。
 当院では悪化要因をさぐり、薬物療法、スキンケア、悪化要因対策の3つを柱に治療を進めます。
 医師や看護師が入浴の仕方、軟膏の塗布の仕方を指導致します。
 乳児期は食物アレルギーが関与する場合もありますので、軟膏塗布しても症状が長引く場合、採血などの検査をすることもあります。
 なるべく早期にしっかり治療してあげることで、長引くことが少なくなり、早い年齢で改善傾向となってきます。
 湿疹の範囲が広い場合は、アレルギー外来をご利用ください。軽い湿疹の場合は一般診療でも対応可能です。

花粉症

 こどもの花粉症は年々増加傾向にあります。低年齢でも症状が認められることもあります。
 症状は、くしゃみ、水っぱな、鼻づまり、目や皮膚のかゆみなどです。
 血液検査や鼻鏡検査、鼻水の好酸球検査などで診断をします。
 まずは、花粉対策を確認します。

 治療は、眠くなりにくい抗アレルギー剤、点鼻薬、点眼薬などを症状に応じて処方します。症状や体質によって使用するお薬の種類は違います。
 また、最近話題の舌下免疫療法ですが、2014年10月より保険適応となったスギ花粉についての治療に続き、2015年12月よりダニによるアレルギー性鼻炎も保険適応となりました。現在どちらも12歳以上のみですが、今後、小児への安全性が認められ、保険適応となれば、小児への治療も取り入れていく予定です。

舌下免疫療法

 「舌の下に抗原物質を投与してアレルギー症状を緩和する」という治療法で、症状の原因となる物質を少ない量から徐々に増やして体内に入れて治そうとする方法です。「減感作療法」「脱感作療法」とも言われます。
 現在、以下の2種類の抗原について治療ができます。

スギ花粉
 スギ花粉の飛散が始まる3ヶ月以上前から治療を開始すると効果的で、スギ花粉が飛散する時期には治療開始できません。(1月下旬から4月末は治療を開始できません)

ダニ
 スギ花粉とは異なり、一年中、いつでも治療開始できます。

治療の実際

 スギ花粉の場合は「シダトレン」というスギ花粉を含むエキス、ダニの場合は口の中で溶ける錠剤を舌の下に投与します。舌の下に1〜2分間保持し、その後飲み込みます。これを最初の1〜2週間で量を増やしていき、2〜3週目からは同じ量の薬を毎日舌下投与します。1回目の舌下投与は医療機関で行ないますが、以降は毎日自宅で行ないます。
 治療は2〜3年間程度継続して効果をみます。

 今のところ12歳以上、スギ花粉とダニのみで適応とされ、治療前に原因がスギ花粉あるいはダニであることを確認(検査)する必要があります。

効果

 舌下法でスギ花粉症が治る例は10~20%程度とされていますが、「少しの症状があったがとても良かった」という人が20~30%、「効いたと思う」という人が20~30%、全体では70~80%の人に有効というデータです。また、治療を始めたらすぐに効果が出るわけではなく、体内の免疫反応を徐々に抑える、いわば体質を改善する治療ですので、症状を直接的に緩和する従来の薬との併用をしていくことになります。